映画レビュー:ジョジョ・ラビット
【ネタバレなし】
【幻想を抱き壊される事で人は大人の階段をのぼる。少年の幻想は戦争で作られ、戦争で壊された】
【個人祭典】84点(100点中)
◎◎◎◎◎
昨夜のレイトショーで映画『ジョジョ・ラビット』を観てきました!
とっても面白かったです。
また観たい!
そんな嫁ちゃんと楽しんだ『ジョジョ・ラビット』をちょっと紹介します。
ストーリー
そこで暮らすジョジョはナチスに憧れる10歳のアーリア人の少年。
ジョジョは弱虫キャラで人からバカにされる事がありますが、彼には強い味方がついています。
それはアメリカでは“イマジナリーフレンド”と呼ばれる想像上の友人。
しかもそれがなんとあのアドルフ・ヒトラー!!!🙄🙄🙄
でもあくまでも10歳の少年の想像上のヒトラーなのでコミカルで正直バカっぽいところもある人物になっています😅
この映画には、そんな彼(ら?)がこの時代だからこそ経験する『出会い』と『別れ(正確には喪失)』を通して成長する姿を描いています。
ただし成長とは言ってもわずか半年程度の時間なのですが、それでも終戦間近〜ドイツの敗戦(終戦)という背景はジョジョに、そして彼の周辺で生きる人たちに大きな影響を及ぼします。
周りのキャラクターに文句なし!
この映画で輝いていたのは主人公だけではありません。
特に名を挙げるとするとジョジョの母であるロージー(スカーレット・ヨハンソン)とジョジョのナチス親衛隊の教官的上司であるキャプテンK(サム・ロックウェル)の存在。
2人の存在のお陰で、この映画がただコミカルで薄い作品として終わるのではなく、常にその裏側に戦争の生々しさや悲痛さがあると言うことを観るものに伝えていて、色々な感情を生み出す厚みのある作品に仕上げてくれています。
ヒロインの子の存在もこの物語ではとてつもなくでかいのですが、それはあくまでもストーリーの根幹であって、あまり語り出すとネタバレに繋がるので敢えてやめておきます。
そして10歳の時を思う
僕がこの映画を観ながら思った事。
それは“自分が10歳の時はどんな子供だっただろうか”といこと。
小学4年生で、僕の時代には無かったけど2分の1成人式がある歳。
とっても無邪気に大人の世界が気になって、無邪気に色々な事に感化されやすくて、そして成長する自分に戸惑っていたような気がします。
恋ってなんだろうな〜???とも思ったし。
(本当にただクエスチョンマークだった気がする)
今考えると恥ずかしいけど、生意気な事を知ったように言ってたな〜とかねw
ジョジョもきっとそんな子供だったんだろうなと。それが戦争という背景を持っていたという特殊。
10歳で幻想を抱く事が当たり前で、ジョジョにとってはその幻想が戦争によって打ち砕かれました。
その歳ならではの複雑さを考えながら観させていただきました。
そうすると共感するところがいくつかありました。
最後に
あ、あと映像が綺麗!
絵になるシーンがいくつもありました🖼
色々と観て思い、共感し、感動した作品でした。
もしよかったら観に行ってみてください。