映画レビュー:フォードvsフェラーリ
【唯一純粋を貫いたのは1人のドライバー】
【個人採点】72点(100点中)
◎◎◎◎◎
昨日に引き続き映画を観てきました🎥
フォードについてはアメリカの大学にいたので、会社としてはもちろんアメリカに対して与えた影響は知ってましたが、もっと車やレースについて知っていたらもっと熱く感じるものがあったんだろうなと思いました。
残念ながらそんなマシンの魅力について話してくれる人が周りにいなかったので、結局そんな風には育たなかったけど🙄ドラマとしては楽しめました👍
僕は車よりも自分で育てた馬の方が乗り物としては信頼してるかなw馬乗りとしては半人前の僕ですが😅
実話に基づくストーリー
大まかにストーリーを説明すると、
「業務提携を打診した結果フェラーリに恥をかかされたフォードが、フェラーリが栄光の座を謳歌し続けていたF1の世界に参入してリベンジを果たす」という内容になっています。
これは1960年代に本当にあった実話です。
しかしこの映画で焦点が当てられているのは、フォードの会社としての取り組みではなく、実際にフェラーリの車をF1の舞台で負かすことができる車を設計したデザイナーと、その車を乗りこなす事ができたドライバーの2人になっています。
その2人とは、
・カーデザイナーを担当するキャロル・シェルビー(マット・デイモン)
※当時アメリカ人レーサーとして唯一ル・マン24時間レースを制した事がある
・そしてテストドライバー兼メカニック兼レースドライバーを担当するケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)
※少し性格に難がある
【ここからはネタバレ注意】
あくまでも2人が中心
この2人は元々フォードの下で働いていたわけではなく、
フォードがフェラーリにF1で勝負をすると決めた事がきっかけで雇われる事になりました。
結果的には彼らの努力でフォードはフェラーリに復讐を果たす事ができましたが、
それはシェルビーとマイルズの功績があったからこそなし得た偉業であったのです。
純粋な男ケン・マイルズ
でも今現在『ケン・マイルズ』という人物をWikipediaで調べても日本語では出てきません。
(ひょっとしたら後日作られるかもしれないけど)
そう、それが何を物語っているのか。
それは彼らがなし得た偉業について、彼ら自身に脚光が浴びる事はなく、それをお金で手に入れた“フォードの偉業”として歴史に刻まれた事実があるからです。
“誰よりも早く走りたい、そしてそんな願いを叶えてくれるマシンを作りたい”という願いを、純粋さゆえに周りと衝突しながらも手に入れる事ができた1人の男の存在を、社のイメージやプライドの為にその存在をフォードが葬ったという事実。
このストーリーの中で唯一純粋を貫いたのはケン・マイルズただ1人でした。
確かに自分がケン・マイルズの上司だったら扱うのものすごく大変だと思うし、心労すごいと思うけどww
それでと彼のなし得た事は評価できると思う。
今のフォード社の体質がどうなっているのかは知りませんが、
これは日本の企業の体質でも言える事かもしれません。
【社としての偉業とそれをなし得た個への敬意】これが欠落した時点で会社の魅力は大きく損なわれてしまいます。
この映画は実話を基にしているため、なんかちょっぴりやるせない気持ちで終わってしまいました。
でも車好きの人にとっては純粋にレースシーンなどがすごく楽しめたみたいですね。
個人的には…2回目は観ないかな😅
一見の価値はあります。
F1を題材にした映画でいうと、『Rush』という映画の方が面白かったな。
こっちならもう一度観たいと思う!